地域福祉とソーシャルビジネスこそ、ニーズの代弁者であり、見通しを持っていく【NPO事務局長の事務局長メルマガ vol.13】

こんにちは。NPO法人SEIN 宝楽陸寛です。

今日も開封して頂き、ありがとうございます。

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《目次》

1.地域福祉とソーシャルビジネスこそ、ニーズの代弁者であり、見通しを持っていく

2.介護の応援 ひとの駅・神石

3.編集後記
  ※娘の風邪と年度末
  →詳しくは雑談コーナーと編集後記で!

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こんにちは!今日も開封いただきありがとうございます。

今日のテーマは、

ソーシャルビジネスを具体的に捉える

地域×福祉×ソーシャルビジネス

ソーシャルビジネスの原則は、ニーズの代弁者たれ!!です。

でもこれは、地方自治を担う自治体も、

企業も、NPOも全ての主体が、意識すべき問題なわけです。

これは、使い古されたくらいみなさんが発信している。

だけど、どれくらいニーズを掴んいるのか。

また、日本というマクロな視点でとらえた時に、

どう考えればいいのか、、、、

ニーズって何!?

とさまざまな疑問や相談を受けております。

今日は、その考え方を地域×福祉の視点から捉えようと思います。

大上段に構えていますが、

ご笑覧ください。

日本は今、2025年に団塊の世代のみなさんが75才以上になる

「75歳以上高齢者の増大」を10年後に迎えます。」という状況です。

□1 都市部の高齢化

高齢化というと、もうほんとにそこまできています。

例えば、H19年の少し古い人口推計ですが、

今後、『都市部』において高齢者人口が増加することが予想されている地域の上位5位は、

後ろの%は、2005年から2015年の10年間の高齢者人口の増加率

埼玉県 116万人→179万人  +55%
千葉県 106万人→160万人 +50%
神奈川県 149万人→218万人 +47%
愛知県 125万人→177万人 +42%
大阪府 165万人→232万人 +41%

【出典】「日本の都道府県別将来推計人口(平成19年5月推計)について」(国立社会保障・人口問題研究所)

単純に10年間で倍になります。

□2 高齢者 独居率の増加

また日本全国で、65歳以上の者とその子の同居率は年々減少傾向にあり、

昭和55年 69.0%
平成7年 54.3%
平成20年 44.1%

【出典】国民生活基礎調査(厚生労働省)

また、高齢者の世帯形態の将来推計も大変です、

2005年 世帯主が65歳以上 1,355 万世帯/4,906万世帯
    そのうち、単独    28.5%
         夫婦のみ 34.3%

2015年 世帯主が65歳以上 1,803万世帯/5,060万世帯
    そのうち、単独    31.2%
         夫婦のみ 33.2%

2025年 世帯主が65歳以上 1,901万世帯/4,983万世帯
    そのうち、単独    35.4%
         夫婦のみ 31.2%

【出典】国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計-平成20年3月推計-」

と、家族の介護から地域や社会的に介護をしようという時代もあり、

独居率も高まります。

□3 認知症高齢者の増加に伴う、地域レベルでの体制

そして、高齢者の増加に伴い

認知症高齢者の増加

現在:150万人 → 2025年:320万人と言われています

早期発見早期対応からケアまで地域での認知症ケア体制の推進が求められます。

これを、ぜひ、みなさんの地域単位、校区単位でも、

ぜひ、こちらの統計サイトを活用し、計算してみてください!!!

政府統計の総合窓口
e-Stat(イースタット)
https://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do

また、こういった状況に国では、

○ サービス体系のあり方(地域包括ケア体制の実現)

が求められ、

○持続可能な制度の構築

を検討されているわけです。

最近の市やまちレベルでも、ソーシャルビジネスが求められるのは、

持続可能な制度を担保する、

主体を生み出すという分脈のかなでも必然の流れということが分かります。

では、ニーズの代弁者の近い立場にいる私たちは、

どんなビジョンを持って2015年の今を、

取組むべきなのか

大きく3点の日本の動きをご紹介します。

ヒントにつながることを期待します。

★1,国の動きをしっかりつかむ

介護関係のお仕事につかれている方には、もはや当たり前なんだど思います。

新しい介護予防・日常生活支援総合事業/厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000074126.html

限られた財源の中で、

地域の仕組みを支える状況へのガイドライン

要支援者等の多様な生活支援のニーズに対し、

総合事業で多様なサービスを提供していくため、

市町村は、サービスを類型化し、

それに併せた基準や単価等を定めることが必要とし、

その方向性を示しています。

自治体も、介護事業者も、市民も必須内容です。

★2日本の地域福祉を支える実情も理解する

制度を理解できると、

次に必要なのは、私たちは、現在どういう立場で関わることができ、

何ができて、何ができないのか

全国的な状況をつかむことも大事です。

◎1◎
暮らしを支える地域運営組織に関する実態を知る

自治会について、現実として目を向けるべき状況です。

総務省がさきごろ公開した、

「暮らしを支える地域運営組織に関する調査研究事業報告書」の公表です
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei09_02000035.html

結果としては、

上記の統計を担うことを求められる、

小学校区単位での動きの団体の実情です。

○全国の1/4の市町村に1,600を超える組織があり、さらに8割を超える市町村が必要性を認識

○約7割が法人格を持たない任意団体で、残り約3割の大半がNPO法人

○主な活動内容は高齢者交流、声かけ・見守り、外出支援、配食支援、買い物支援など幅広いです。
まさに地域福祉の一番身近な存在。

しかし、
○主な収入源は市町村補助金、会費、利用料であり、財政基盤が脆弱で、

○地域の有志や組織、団体で構成される地域に根ざした組織であり、人材不足に陥っている。

◎2◎
担い手として注目されているNPOの法人の実態は???

平成26年 特定非営利活動法人に関する実態調査(NPO法人実態調査26年度版)
https://www.npo-homepage.go.jp/toukei/npojittai-chousa/2014npojittai-chousa

おさいふ事情について、「事業収益」(74.5%)が多くを占めており、

「補助金・助成金」(13.7%)、「会費」(8.3%)と続く。

しかし、事業収益の多くは、委託事業という実態でも有り、

事業としての設計する力が求められています。

◎3◎
事業系NPOとして注目されるソーシャルビジネスの実情は???

中小機構 ソーシャルビジネス調査
http://www.smrj.go.jp/keiei/dbps_data/_material_/b_0_keiei/chosa/pdf/h22socialbusiness.pdf

日本では起業への関心の低さもあり、

社会問題解決を意識した人物がその実行手段として起業を採用するうえで、

このような起業に対する心理的障壁の敷居をさげ、

ノウハウの移転を手助けする身近なインフルエンサーやコミュニティの存在は重要なものといえる。

と、まだまだ事業として取組むには発展途上でもあります。

★では、どうすればいいのか???????

いろいろな状況の中でも、まだまだ可能性の目は日本全国にあふれています。

◎1◎小規模多機能自治を支える地域自主組織の可能性

地域組織の力が「小さい」のなら、

小さい規模で、多くの機能を支える自治の可能性が注目されています。

そんな中日本でも、

島根県雲南市などが発起人となり、

全国の自治体など142の組織、個人が参加した

「小規模多機能自治推進ネットワーク会議」が設立されました。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201502/2015021700811
http://www.city.seiyo.ehime.jp/docs/2015022000059/

仕組みとして学ぶべき方法です。

また、地域を支える組織のあり方として、
「新地域支援組織」も進んでいます

http://www.shakyo.or.jp/news/chiiki_20140715.pdf

では、事業レベルで見た時、どう考えるのか????

◎地域とソーシャルビジネス

まち・ひと・しごと創生本部の取組からも事例が紹介されていたり、
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/

共助社会づくりの推進として事例が紹介されていたり、
https://www.npo-homepage.go.jp/kaigi/kyoujo-shakai/kyoujo-shakaitoha
https://www.npo-homepage.go.jp/uploads/report33_8_houkoku_all.pdf

多くのベスト・プラクティスから学なんで行きたいですね!!

★3 支援の動き

Googleが社会を変えるスピードを加速する取り組みで

1団体に5000万円支援したり、

https://impactchallenge.withgoogle.com/japan

日本政策金融公庫がカネの支援にチカラを入れていたり

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/socialbusiness.html

今、機会は確実に増えています。

ニーズの代弁者として事業を行い、

今後の未来を予測し、事業に取組む。

そんな時代の中、多くの方と繋がって行けると幸いです!!!!!

以上

今回のトピックは、いかがでしたでしょうか?

このメールにそのままお返事いただくと宝楽が直接全部お返事しますので

ぜひご連絡ください。

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 そういった、社会的起業を行う・支援する全ての方を応援します!!!

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2,介護の応援 ひとの駅・神石
https://www.facebook.com/pages/%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E3%81%AE%E5%BF%9C%E6%8F%B4-%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%A7%85%E7%A5%9E%E7%9F%B3/596958897056087
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前回の記事にコメントいただきました

>地域ケア研究会の記事に興味を感じました。
>地域ケアのソーシャルビジネスの中で、当事者主権などに触れることはあったのでしょうか。

当事者主権とまでは言えませんが、

地域の福祉のあり方もいろいろな類型が生まれています。

堺市でも、市民が社会実験を行っている事例があります。

その名も、介護の応援 ひとの駅・神石

今、地域福祉のあり方も、4月からの介護保険法改正に伴い、

変化の時を迎えています。

一方で、地域課題として空き家の利活用、

高齢者の活力をぜひ社会に!

と広まっています。

その中で、介護の応援 ひとの駅・神石さんは、

シニアの生きがいづくりの助け合いの場所です。

介護保険に繋がる前に、

地域でできることは地域で、

話し合い助け合いの基地として、

人と人が繋がる場所として。

ハードの前に、

ソフトで地域ができることがある。

想いとカタチを仕組みにするためにまさに、実践されています。

先進的な事例からの学びも重要だと思っています。

一方で、この地域から起こる動き

今後20年で少子多老化を現実的に迎える社会の基幹は

校区という単位だと私は思っています。

ぜひ、みなさんの地域での動きも注目してみてください!

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3,編集後期

  娘の風邪と年度末

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風邪の嵐がやってきた!

そうです、2歳の娘にです。

2,3月と家族の協力で走り回ったこの季節。

正直、もっと娘と向き合わないとと思っていました。

ほんとによく頑張ってくれた娘。

でも、風邪をひき熱が出てしまいました

そりゃよくがんばったもん!

親を支えてくれている。

子育てって、親もそだてくれてるってきいたことあります。

でも、ほんとにごめんね。

でも、大丈夫?の親の声かけもよく聞いていて

少しらくになったとき、

お人形に、「大丈夫?」って声をかけていた。

こうやって、山を一つ一つ越えていくのね!

うん、父頑張る。

ではまた来週!

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宝楽陸寛(ほうらくみちひろ/ファシリテーター)