これからの組織づくりは「七人の侍」に学べ!【NPO事務局長の事務局長メルマガ vol.4】

こんにちは。NPO法人SEIN 宝楽です。

今日も開封して頂き、ありがとうございます。

=======================================================
《目次》

1.これからの組織づくりは「七人の侍」に学べ!
  〜今学ぶべき、NPO/社会起業家の組織づくりのヒント!

2.大阪唯一の開催!
第5回 都道府県、主要市におけるNPOとの協働環境調査報告会in大阪を開催します!

3.編集後記
  ※2歳になった娘がお人形さん遊びを始めた件
  →詳しくは雑談コーナーと編集後記で!

===================================
■1 これからの組織づくりは「七人の侍」に学べ!
   〜今学ぶべき、NPO/社会起業家の組織づくりのヒント!
===================================

とある会議で、「七人の侍」の組織づくりというテーマで盛り上がりました。

今日は、以前から温めていた今どきの「チームビルディング」をテーマに、

掘り下げていきます!

その時話題に上がったのは、「水戸黄門型」か「七人の侍型」かという話題。

私たちNPO・ソーシャルビジネスに携わる人の事業は、

基本的に「社会に足りない何か」がベースにあります。

時には当事者として、もしくはその家族としてなど、

親しい社会問題が活動の根源にあることが多いです。

このこと自体は、それがNPO・ソーシャルビジネスなんです。

だけど、ついつい、

「社会に足りない何か」の問題やそれを批判する言葉に出会うと

「水戸黄門型」に主張になってしまうときもありますよねと。

まさにこれを、

この「紋所が目に入らぬか!」のスタイルの主張になっていることがあるなと。

これも悪く無いです。

NPO・ソーシャルビジネスの基本は、「啓発」なんだから。

NPO・ソーシャルビジネスも何年も継続していると、

仕事として人を雇用したり、

創業者・メンバー以外の新メンバーも合流した時に、

「水戸黄門型」ではうまくいかない!と言った相談も受けること増えています。

前置きが長くなりましたが、

今日は、

「これからの組織づくりは「七人の侍」に学べ!」をお送りします。

そもそも、NPO・ソーシャルビジネスをはじめるにあたって、

理念、目的、目標はとても、とても大事です。

だけど、、、、、

理念、目的、目標は、それだけが揃っていても意味がありません。

組織を構成しようとしている仲間が共有して、はじめて効果を発揮します!

日本が世界に誇る、故黒澤明監督の「七人の侍」という映画には、

NPO・ソーシャルビジネスの立ち上げから成立、そして解散に至るまでの

過程が全て描かれており、

NPO・ソーシャルビジネスによる組織運営にとても参考になります。

①そもそも、「七人の侍」って????

触れておきます

************
『七人の侍』(しちにんのさむらい)

1954年(昭和29年)4月26日に公開された日本映画。
東宝製作・配給。監督は黒澤明、主演は三船敏郎と志村喬。白黒映画。

日本の戦国時代(劇中の台詞によると1586年[1])を舞台とし、野武士の略奪により困窮した百姓に雇われる形で集った七人の侍が、身分差による軋轢を乗り越えながら協力して野武士の一団と戦う物語。

黒澤が初めてマルチカム方式(複数のカメラで同時に撮影する方式)を採用し、望遠レンズによるパンフォーカス、ダイナミックな編集を駆使して、豪雨の決戦シーンなど迫力あるアクションシーンを生み出した。さらにその技術と共に、シナリオ、綿密な時代考証なども高く評価され、アクション映画・時代劇におけるリアリズムを確立した。

1960年にはアメリカで『荒野の七人』としてリメイクされている。

wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%83%E4%BA%BA%E3%81%AE%E4%BE%8D

*************

ご存じない方のためにあらすじを

村の作物を強奪する野武士一団から村を守るため、

村を守る侍を雇います。

村人が一緒に、集まった野武士たちと一緒に、野武士を追い払う。

という映画です。

ここで注目すべきは、

その村の農民たちは、現代の「ボランティアの定義」と同じです。

まさに、自分で選んで自分で決めて、志願して村を守る。

浪人立ちに、村の防衛を依頼する。

②何が「これからの組織づくり」なの?????

□1 組織づくりは人集め

映画では、

農民の依頼を受けた義理深い浪人「勘兵衛」が、

村の防衛に必要な人数を七人と決めます。

そして一人ひとり集めます。

映画の印象的な場面でもあります。

勘兵衛は目的を「村の防衛」と定義します。

そして、目的達成に必要な人材を、ヘッドハンティングしていきます。

ウワサを聞きつけてやってくる浪人には目もくれず、

自分の目で「見て」、

話をし、

プロジェクトの目的、目標に賛同してくれる協力者を募ります。

これは、自分の言葉で、計画を語るNPO・ソーシャルビジネスの基本でもあります。

やはり、協力してくれるパートナーを見つけたいですよね。

そのために、私たちは協力者を広く一般に問いかけます。

ですが、私の経験でも、それで賛同してくれる人は少ないです、

やはり、「この人と一緒に仕事をしたい!」と感じることが、

自分自身のモチベーションにもつながります。

なのでできるだけ、良い人材を見つけたら、

積極的に口説きましょう!!!!

□2,メンバーに何を共有すべきか

七人の侍の場合、理念の共有を仲間づくりに活かしています。

理念の共有=課題の共有=目的の共有=目標の共有です。

この場合、

 ・課題:困っている農村

 ・目的;農民を助ける

 ・目標:作物の借入後すぐに襲ってくる野武士を七人の侍で撃退する

     ①農兵として育成

     ②村を要塞化

のみ語るだけです。

「理念」は深く語りません。

水戸黄門との大きな違いです。

理念:お互いが協力し、助けあう。

□3,なんのために「自分たちが戦うのか」という混乱

リーダー勘兵衛にスカウトされた、

メンバー「浪人たち」を迎えたのは、

村の農民たちの冷ややかな目でした。

それは、

・はじめて見る浪人への、おそれ、警戒心です。

当初、助けを求めたたのは「村」なのに、、、、

どこか非協力的でした。

勘兵衛は、何とか自警団を村人と組織します。

だけど、協力者のよそ者「浪人」たちには、

なんのために「自分たちが戦うのか」という疑問が置きてしまいます。

目的や目標への疑い=リーダーへの不審につながります。

モチベーションの低下を感じながら、

任務に「忠実」な元武士である浪人は、

何度が敵の野武士を撃退します。

しかし、そこで悲劇がおきます。

仲間の浪人の死です。

仲間の作った「旗」がキーワードになります。

□4,理念の共有

旗には、、、、

実は半分農民の自分をあらわす「△」の文字

村に来た浪人の数「◯」が6つ

つぎに、村人をあらわす「た」の文字

を一つにあらわしています。

この旗の意味が仲間の死を持って伝わります。

私たちが生き抜くには

「お互いが協力し、

助け合い

身分の違いを超えること」

と、この戦いの意味を理解し、

共に戦う「結束」が生まれました。

□5,個人の目標をつなぐ理念

映画では、

理念という「旗」をシンボルに、

効果的に村人にも、中もの浪人にも伝えています。

これは、直接私たちの「組織」づくりの理念につながります。

私たちは、ついつい自分たちの「理念」を高い目標から共有しますが、

組織づくりにおける「自分の立ち位置」と「組織の意味」

の共有にあることを意味します。

たいせつなことを伝えることが「理念」の共有という意味では無い

という意味でもあります。

理念の共有は大事だが、

関わる一人、ひとりがどう役立つかに直結する情報共有も重要だと言えます。

□6,意志でつながる私たちだからこそ、モチベーションの低下したときに帰れる「理念」を!!!

親近感の持てる、理念の共有ということでもあり、

見通しを見失った時に立ち返られる理念でもあるということ。

□7,何役を組織のメンバーに揃えるべき??

どんな仲間が集まると組織はうまくいくのか?

リーダー 島田勘兵衛(志村喬)

人事を考えられる組織が七人の侍の要です。

下記に見て行きましょう!

侍と百姓のバイパスとなるスター 菊千代(三船敏郎)

・・・前半はお荷物に近い扱いだが、後半ぐんぐんと存在感を増し、事実上の主役です。

ポイントは「二つの間に生きている」ことです。

秩序乱す者という役割を果たしながらと同時に、

まさに静態的秩序をかきみだすことによって、

それまでつながりをもたなかった二つの界域(農民と侍)を「つなぐ」ことができる存在。

農民と侍のあいだの「連帯」の基礎を作る人材。

サブリーダー 片山五郎兵衛(稲葉義男)
・・・「リーダーが見落としている必要なこと」を黙って片づける存在
まさに、ナンバーツーを担える人材

イエスマン 七郎次(加東大介)

勘兵衛の最も忠実な家臣。勘兵衛は「古女房」と呼ぶ。
阿吽の呼吸の通じる仲間。

ナンバーツーではないが、
リーダーを縁の下で支える存在としては欠かせない立ち位置です。

戦の最中は百姓たちを常に励まし、自分の組に入った万造への気遣いも見せています。

組織では一つの事業を専任して担当するも、

確実に担当できる人材です。

ムードメーカー 林田平八:千秋実

愛想の良い浪人であるが、

仲間の五郎兵衛の紹介では、

「腕はまず、中の下。しかし、正直な面白い男でな。

その男と話していると気が開ける。

苦しい時には重宝な男と思うが。」

ポイントは「苦しいとき」を想定して人事を促しているところに面白さを感じます。

組織はその生存期間の過半を「苦しい時」で過ごすものです。

組織として構築するときに、

人事の真価は後退戦においてしばしば発揮されます。

「苦しいとき」を見越した人の確保!!奥が深い!!!

斬り込み隊長 久蔵(宮口精二)

自律的・遊撃的な動きをするが、

リーダーのプランをただちに実現できるだけの能力をもった「斬り込み隊長」は大切です。

一つの事業そのものも任せないが、

決めたことをプラン通り進めることが出来る人材も必要です。

リーダー勘兵衛は、

「己をたたき上げる、ただそれだけに凝り固まった奴」と評価しています。

事業を淡々と進める人材。

特に事業中期以降に必ず進化を発揮します。

そして最重要人物。

半人前 岡本勝四郎(木村功)

「残る六人全員によって指導・教育されるもの」という受け身のポジションです。

これは、集団結び目となっているのが印象的です。

なぜなら、勝四郎にはこの集団の未来が託されているからです。

彼を一人前の侍に成長させること。

そのことの重要性については、この六人が唯一合意している点でもあります。

それは自分のスキルや知識を彼のうちに「伝授」することで、

おのれの人生の意味が語り継がれることを6人の侍の先輩が夢見ているからでもあります。

育てるべき人材を、備えること。

それにより、組織も成長できる。

うん、七人の侍の采配がやはりすごい。

NPO・ソーシャルビジネスは、

理念を共有してこそ成り立つ組織です。

それ故に、

様々な才能(要素)が入り交じることで、

共有の理念や、目的に沿って協力できます。

常にたと戻れる「理念」

と、適切な役割分担としての仲間集め。

少し振り返ってみませんか???

以上

今回のトピックは、いかがでしたでしょうか?

このメールにそのままお返事いただくと宝楽が直接全部お返事しますので
ぜひご連絡ください。

→【無料相談】
 とりあえず、何か困ってます!
 今、どうしていいか分からない!
 そういった、社会的起業を行う・支援する全ての方を応援します!!!

===================================
2,大阪唯一の開催!
第5回 都道府県、主要市におけるNPOとの協働環境調査報告会in大阪を開催します!
===================================

宝楽個人が注目している動き、

今日は、協働環境調査報告会を紹介します。

まず、協働環境調査って何???

IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]が

NPOと自治体の適切な協働を生み育てるための環境「協働環境」(協働を促すためのしくみ等)の

整備状況や市民・NPOの参画度、関連情報の公開度を明らかにすることで、

課題を明確にし、改善に貢献することを目的に10年前にスタートしました。

IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]について
http://blog.canpan.info/kyodo-kankyo/

要は、地域や社会の課題に取り組むパートナーとして

NPOやソーシャルビジネスの人が、市役所(行政)と組んで事業をすること、

それを「協働(きょうどう)」といいます。

しかし、自治体によって千差万別です。

それをまずは、全国で一斉に調査して比較してみましょう!

という調査です。

地域の問題に取り組むNPOやソーシャルビジネスの方に一度は

見て欲しい、聞いて欲しい内容です。

今回特に、「第4 回協働環境調査」(09 年)から5 年。指定管理者制度施行から11 年経ちました。

◆各自治体の協働を推進する仕組みはどれだけ進化したか?

◆協働を推進する制度は、本当に活用されているのか?

◆しくみづくりが進んでいる自治体は、どこが違うのか?

◆多様なステークホルダーとの「総働」をどう進めるか?

といろいろ難しい言葉も出ています。

だけど、まちを共に作るパートナーとして、

行政だからとか、

NPO・ソーシャルビジネスだからとかでない

視点でまちを見つめたいですよね。

大阪では、平成27年1月19日13時30分~しか聴けません!学べません!!!

お待ちしています!

ご案内はコチラから
http://blog.canpan.info/m-comcom/archive/25

お申込みはコチラから
https://docs.google.com/forms/d/1dLaH8ELpF-NH46E5nB7TWkjruZBM2c52oKhuTvNh2RM/viewform

===================================
3,編集後期
※2歳になった娘がお人形さん遊びを始めた件
===================================

娘が2歳になった11月、我が家に「お人形」がやってきました。

祖父からいただいた誕生日プレゼント。

誰に習ったのか、

保育園でお友達に教えてもらったのか、、、、

その「お人形」の髪をクシでとぎ始めました。

哺乳瓶で、おチチもあげられます。

最近の「お人形」もすごいと思うのですが、

何より、自然に「母性」を発揮している娘にびっくりデス。

夜はきちんと寝かせるし、

朝は、お出かけするときに「バイバイ」するし、

お遊びも一緒にするし。

また、一つ人間って「ステキ!」って感じた一コマでした!!!

毎日が生命の進化なんです、、、、

こんなこと言うと、傍から見てるとおバカですよね、、、、

でも、面白いなーということで、、、、

ではまた来週!

【無料相談受付中】

 もし、社会的起業を始めるにあたって、
 事業プラン、ホームページ制作やなどについて、
 NPOとの協働を考える行政担当者・起業担当者のみなさん、
 何かお悩みがある場合は、
 お気軽にご相談ください。

 一方通行の情報を見ては悩み、見ては悩みしているより、
 いろんな解決策をお話できると思います。

 このメールにご返信いただくと宝楽に直接届きます。
 ご相談はコチラ ⇒ mh@npo-sein.org

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
NPO法人SEINは、

「NPOの運営ノウハウを提供するNPO」から「チームワークを提供するNPO」

のカタチを提案し実践しています。

地域・他分野・産官学民のバックボーンを持つメンバーで運営し、
多くのNPOや企業・行政さんを相手に仕事をしています。

グローバルな時代からこそローカルに根ざしたネットワークを作っていきます。

<<NPO法人SEINニュースレター配信元情報>>

NPO法人SEIN 事務局長
宝楽陸寛(ほうらくみちひろ/ファシリテーター)
mh@npo-sein.org